今月の言葉は

 「やさしさは 声にならずも 届いてる」

です。

11月になりました。
日が落ちるのが早くなってきております。
夕方の移動は十分に気をつけましょう。

秋の風が木々を揺らし、色づいた葉が静かに
舞い落ちる季節になりましたね。
その光景には、どこか穏やかさやはかなさがあります。
木は何も語らずとも、私たちに様々な感情を与えてくれます。

仏教には「布施(ふせ)」という教えがあります。
布施とは、誰かに何かを与えること。
けれどそれは、お金や物だけではありません。
笑顔であいさつをすること、
誰かの話を静かに聞くこと、
落ち葉を掃いて道をきれいにすること――
そうした日々の小さな行いも、すべてが布施です。

秋の木々が黙って色を変え、葉を落とすように、
私たちもまた、静かに誰かにやさしさを渡すことができます。
声に出さずとも、その思いはきっと届き、
相手の心をあたためることができるかもしれません。

やさしさは特別なことではなく、
日々の暮らしの中に静かに息づいています。
秋の情景に心が動いた時、
声にならないやさしさを誰かにそっと手渡してみませんか。