今月の言葉は

 「感謝の気持ちを 伝えられない時
  それは 心に余裕がない時」
   『今日、誰のために生きる?』 SHOGEN        
です。 
 

作者のショーゲンさんは、ひょんなことからアフリカの村に住み始めます。
そこで村の人から「ショーゲンは心に余裕がない」と言われます。
さらには、感謝の気持ちを伝えるのが下手で
「血の通わないロボットだ」とも言われてしまいます。
感謝の気持ちを伝えると言われた相手も嬉しいし、
言った本人も嬉しいことで、その村では
どんな小さな出来事でも相手に感謝を伝えていました。

確かに、誰かに「ありがとう」と言いたいのに、
言えない時がありますよね。習慣で言えたとしても、
心がこもっていない、おざなりな伝え方になってしまうこともあります。
優しくしてもらっても、忙しかったり、イライラしていたりすると、
感謝の言葉が出てこないものです。

仏教では「知足(ちそく)」という教えがあります。
これは「足るを知る」、つまり「今あるものに感謝する心」を育てること。
感謝の気持ちは、自分を穏やかにし、まわりの人も幸せにします。

でも、いつもそうできるわけではありません。
だからこそ、感謝の言葉が出ないときは、
「いま自分の心は余裕がないのかな」と、少し立ち止まって、
自分の心に寄り添ってみましょう。

そして、心に少し余裕がもてたら、
後からでも「あの時、ありがとう」と伝えた時、
その一言が自分と相手の心を温かくつなぐでしょう。

感謝の言葉は、相手のためだけでなく、自分自身の心を整えてくれる
大切な言葉になりますね。