今月の言葉は
「暑き日も 影を落とせる 木のごとく
見えぬところに 慈悲は息づく」
です。
8月になりました。暑い日々が続きますね。
熱中症対策は怠らず、気持ちだけでも前向きにいきましょう。
さて、今月はそんな暑さを言葉にしてみました。
夏の日差しが強く照りつける中で、ふと木陰に入った時の涼しさに、
ほっとします。むしろ木陰を探しながら歩く時もあるくらいです。
木はただ黙って立っているだけですが、それによって日影をつくり、
私たちにやすらぎを与えてくれます。
そんな木のように、目立たずとも静かに人を思いやることを
仏教では「慈悲(じひ)」といいます。
「慈」が人に楽を与え、「悲」が人の苦を取り除こうとする心です。
しかしその慈悲は、いつも目に見えるかたちで現れるとは限りません。
声に出さずとも、行動に表さずとも、私たちが誰かを思う心、
見守る気持ちが、静かに息づいています。
暑い日差しの中、木陰に助けられるように、
日々の暮らしの中でも、誰かの小さな思いやりに
支えられていることに気づくことができると、心がやわらぎます。
また私たち自身も、木のように、さりげなく誰かに
影を差し出せる存在でありたいものですね。
それは特別なことをしなくても、笑顔であいさつをすることや、
誰かの話をじっと聞くことといった、
日々の小さな行いの中にひっそりと息づいていますね。