今月の言葉は
「私心(ししん)を捨て 衆知(しゅうち)を集める」
松下幸之助
です。
3月になりました。
まだまだ朝晩が冷え込みます。気を付けてまいりましょう。
さて、今月は松下幸之助さんの言葉からです。
「私心」とは、自分の利益や面子だけを考える心のことです。
「衆知」とは、みんなの知恵という意味です。
人は誰でも、「自分が正しい」とか
「自分の考えを通したい」などと思うことがあります。
けれども、その思いが強くなりすぎると、
周りの声が聞こえなくなってしまいます。
そこで自分のこだわりを少し横に置き、
「あなたはどう思いますか」と耳を傾けると、
思いがけない良い知恵が集まることがあります。
仏教では、この「自分中心の心」を「我」といいます。
そして「我」をやわらかくほぐし、「おかげさま」と
気づく心を目指します。
自分ひとりで生きているのではなく、
多くの人の支えの中で生かされている――そう思えた時、
人の言葉にも素直に耳を傾けられるでしょう。
子どもたちが友だちの意見を聞くことも、
家族で話し合うことも、職場で力を合わせることも、
どれも「衆知を集める」実践です。
春は新しい出会いの季節。
自分の考えを大切にしながらも、少しだけ心を開いてみる。
その一歩が、温かなご縁を広げてくれることでしょう。
