今月の言葉は
「手をとりて共に泣かなん 泣く人の いたむ心に心あわせて」
です。
12月になりました。早いもので、今年最後の月ですね。
朝晩はかなり冷え込むようになりましたのでご自愛ください。
さて、今月の言葉です。
誰かが悲しんでいる時、私たちはつい「元気を出して」「大丈夫だよ」と
言ってしまいがちです。もちろん、それは相手を思っての言葉です。
しかし目の前の人が深い悲しみの中にいる時には、元気づけようとする前に、
まず相手の悲しみにそっと寄り添うことが大切かもしれません。
悲しみに寄り添うとは、相手の気持ちを無理に変えようとせず、
ただ「あなたの気持ちを大切に受け止めていますよ」と心から思うことです。
仏教には「和顔愛語(わげんあいご)」という教えがあります。
やわらかい顔、思いやりある言葉で人に接することをいいます。
にこやかな顔や優しい言葉は、相手の心を温め、安心させる力を持っています。
しかし「和顔愛語」は、ただ明るく振る舞うことだけを意味しません。
話したくない時には、無理に聞き出さず、ただ近くにいることなど、
その人の悲しみに応じた優しさを示すことこそ、和顔愛語なのです。
それらは何か特別なことではありませんが、深い思いやりの行いです。
12月は一年を振り返り、心が揺れ動きやすい季節です。
そんな時こそ、「手をとりて共に泣かなん」という心で、
互いに寄り添い合えたら、悲しみも少し軽くなり、
あたたかい光が差し込んでくることでしょう。
